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今年も梅雨の終盤には全国各地で線上降水帯やゲリラ豪雨など大雨が発生して川が氾濫したり、崖の土砂崩れが発生したり、住宅や道路が冠水するという被害が起きました。

過疎地梅雨明けの時期と、夏から秋にかけての台風シーズンにはこうした災害が年中行事と言って差し支えないでしょう。

そうした災害で気になるのは、年々大きな大都市で起きるより地方、地方の中でもその都市部ではなく小さな集落や小都市で起きることが多いことです。

これには様々な要因があるでしょう。例えば山や急な河川、削られた崖、元々低い地盤に作られている水田地帯など、水害に弱い土壌であることなどです。

あとは、限られた公共工事予算の中では、人口が多い都市部やその周辺の対策、例えば堤防や排水路、崖崩れを防ぎ土砂崩れが起きないようにする工事などが頻繁におこなわれています。

しかし人口密度の低い地域に老いては、残念ながら十分な対策ができずに、温暖化などによって過去になかった水害には耐えられず災害が起きてしまうという感じがします。

一方では、東京の都市部の地下には莫大な費用をかけて、まるで神殿のような大きな地下放水路や河川の氾濫を防ぐスーパー堤防がいくつも作られて、住民や都市機能の安全を守っています。

都市に住む人はそれらを当然のこととしてとらえますが、地方に住む人にはそうしたものは望むべくもありません。

たびたび水害に襲われている熊本市は、住人の高台移転に補助金を出すなどして動いてはいますが、自己負担の費用と移転先の土地の問題もあり思うようには進んでいません。

特に高齢者の住人は住み慣れた場所を離れるのを嫌がり、「どうせ人生残り少ないから」と変化を嫌う高齢者は移転には消極的です。

今後ますます高齢化率が高くなっていく日本の社会では、この熊本市の例はどこで起きても不思議ではありません。

30年ぐらい前から不便な地域の住民を集約して交通利便性と公共サービスを効率的におこなえるようにと、コンパクトシティ構想が地方で盛んに盛り上がり、成功している都市として富山市や熊本市、失敗例としては青森市や秋田市などがあげられています。

人口減少と高齢化が進む地方では、そうした拡がり続けた住宅地を集約しないと、水道、電気、ガス、下水、道路などの公共インフラの維持管理すら難しくなっているのでしょう。

そうした中で、少子化が進む過疎地域では学校の統廃合が急速に進んでいます。

都市部なら、統廃合が進んでも、「少し遠くなる」で済むものでも、山間の地域では子どもがいる住人はたいへんです。

「まさかこんなことに…」 5つの中学校を1つにする学校の統合計画で住民が困惑 スクールバスで往復2時間の通学になる生徒も(TBS)
住民がこう話す原因は、中学校の大規模な統廃合。恵那市南部には山岡・岩村・明智・串原上矢作の5つの中学校がありますが、3年後の2026年度に、これらを一番西の山岡中学校ひとつに統合する計画です。
学校統合の対象となる5つの学区を合わせると、名古屋市より広い330平方キロ以上。ここに中学校が一つだけになるのです。

下記の記事は、上記の住民説明会で反対が出ることを想定し、あらかじめ参加者に「賛成」発言を依頼していたらしいという、いかにもありそうな昭和的な根回しが噂されたものです。

中学統合説明会で市職員が賛意依頼報道 岐阜・恵那市調査「確認できず」(岐阜新聞)
岐阜県恵那市教育委員会が進める市南地区5中学校(山岡、岩邑、串原、明智、上矢作)の統合に向けた保護者説明会で市職員が参加者に賛意の発言を依頼したとする一部報道があり、市は21日、職員らから聞き取り調査し、賛意を促す事実は現時点で確認できなかったと発表した。

ちなみに遠くなる生徒は、スクールバスで片道1時間、しかも山のクネクネした細くて危険な道を毎日通学しなくてはなりません。車酔いになるのでバスの中で勉強や宿題ができるわけではないそうです。

生徒には気の毒としか言いようがない状況で、こうした近くに学校もない辺境地に住む住人は、子どものこと考えれば仕事の都合もあるでしょうけど、もう少し便利な場所へと移住する必要がありそうです。

どうせ空き家には不足していないでしょうから、就学期間中だけの仮移住で良いと思いますし、その余分なコストは市から補助が得られると良いですね。

それにしても、こうして地方、特に過疎地域の公共サービスが実質的に途絶えることで、ますます小さな集落は急速に衰え、やがては消滅していくのは仕方がないのだと思わざるを得ません。

災害と、公共サービス、この2点で地方の集落は今後も疲弊し、過疎から消滅集落へと連鎖していくことになっていきそうです。

【関連リンク】
1703 地方移住の成否は本人にあり
1587 地方の道の駅の正しい方向性は
1154 地方の可能性と限界


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1725
四代目市川猿之助が高齢の両親を巻き込んだ事件は心中(自殺)という結論に落ち着きそうですが、なかなか一般人にはわかりにくい構図で、本当のことを知っているのは生き延びた猿之助当人だけという不可解な決着となりそうです。

少し前の記事ですが、例年報告される年代別の自殺者数について下記のようなものがありました。

去年 全国で2万1881人がみずから命絶つ 児童・生徒は過去最多(NHK)
厚生労働省の発表した確定値によりますと、去年1年間に、みずから命を絶った人は全国で2万1881人となり、おととしに比べて874人、率にして4.2%増えました。
年代別では、50代が475人増えて4093人と最も多く、次いで、40代が3665人、70代が2994人などとなりました。
児童・生徒は、▽高校生が354人▽中学生が143人▽小学生が17人で、合わせて514人となり、統計がある昭和55年以降、初めて500人を超えて過去最多となりました。
(中略)
「去年10月に閣議決定した新たな自殺総合対策大綱では、特に子ども・若者への自殺対策の推進・強化や女性に対する支援の強化を掲げている。大綱に基づき、自殺予防教育の推進や子どもの自殺危機に対応するチームの構築など、関係府省などが連携し、総合的な対策を推進していきたい」と述べました。

毎度のことですが、自殺者対策をおこなうならば、そこじゃないでしょ?と思うわけです。

下記のグラフは、警察庁発表の年齢層別令和4年(2022年)年齢階級別自殺者数です。

年代別自殺者数グラフ

自殺者で一番多い年代は50代で全体の19%を占め、次が40代の17%です。この40~59歳の中年層だけで全体の1/3以上(36%)を占めています。

40~59歳と言えば仕事では現役バリバリで妻や子もいる世帯主も多く、その影響は家族のみならず社会にたいへん大きいインパクトがあると思われます。

自殺の原因、動機としては、健康問題や、働けど収入が増えない経済問題、そして中間管理職の悲哀を一番受ける勤務問題などが多そうです。

厚生労働省 2022年 自殺者数の推移(年齢、原因・動機別)PDF

そして40~50代の次に続くのは、70代の14%、60代の13%で、この60~79歳で全体の1/4以上(27%)を占めています。やっとリタイアしてホッとしたのもつかの間、健康問題や経済問題でリタイアできず、また生活苦に陥ってしまう高齢者の姿が目に浮かびます。

一方、いつもマスメディアで取り上げられる19歳までの自殺者数は全体のわずか4%、29歳まで拡大しても15%です。

人口構成上、70代以上の団塊世代や50歳前後の団塊ジュニア世代が他の世代よりも絶対数では多くなるということはありますが、何十年も前からおおよそこの年代別の自殺者数(率)はほとんど変わりません。

確かに若い人や子どもの自殺は社会的にショッキングでニュースになりやすいですが、だからと言って、中年以上の自殺はどうでもよいという話しにはなりません。

仮にも公平中立で年齢や性差、ましてや人の命に軽重があってはならないはずの政府やマスメディアは、上のグラフを見ても、「子どもの自殺増加が重要な課題だ」と言い切れるのでしょうか。

自殺者対策はまず中高年層の対策を最重点課題とすべきではないでしょうか?

そうしないと、せっかく民主党政権下で様々な対策や制度を作り、それまで無策だった自民党政権下で年間3万人を越えていた自殺者数を減らしてきた成果も、再び自民党政権下でまた上昇傾向で2万人を超え、世界の中で異常に多い自殺者数(率)は、今後も改善ができるとは思えません。

【関連リンク】
1581 コロナ禍で本当に自殺者は急増しているのか?
1504 交通事故死者数と自殺者の推移
1076 繰り返すな過労自殺



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1703
移住ナビ 過去に移住について何度か書いたことがありましたが、それは主に「高齢者が老後を過ごす移住」についてでした。

つまり、仕事を引退してからゴルフや釣りの趣味のためや、静かな環境を求め、広い庭(農園)があり、あこがれの薪ストーブでと、別荘のような地方の一軒家で、仕事や子育てから手が離れた夫婦が悠々自適の生活を求めて移住するというイメージです。

しかし、コロナ禍が始まってからは、近くに大きな病院がないと困る高齢者に変わり、リモートワークが可能となった若い人や、都会の生活や仕事に嫌気を感じた人が地方への移住という選択をするようになってきました。

国も、地方再生をテーマに挙げて、これは大きな災害時のことを考えると人口の一極集中ではなくできるだけ分散しておきたいという狙いと、やがて都市部に住む高齢者がピークに近づくと、介護や看護人材、介護施設が圧倒的に不足する問題があるのでしょうけど、地方移住へ積極的に支援をしています。

もちろん移住者は高齢者ばかりではないのでしょうけど、都会の生活費が高く、生活圏に自然が少ない都会から離れて老後はゆっくりと好きなことをしたいという思いから、高齢者の一部では流行っていましたし、会社で私の先輩だった人も、川崎市の自宅を売り払い、伊豆高原の別荘地に居を移しました。

特に現在75歳前後になる団塊世代は、比較的お元気で(元気すぎて暴走する人も多く)、かつ退職金もたんまりもらえたクチですから、満額もらえる年金を合わせると、都会で生活するよりずっと安く暮らせる地方なら、かなりリッチな生活ができるということで、競って高齢者の移住が進んでいました。

しかし実際のところは、都市部と比べると文化度が低く、話しの合う人がまわりにいないし、ゆっくりしたいのに、しょっちゅう地元のイベントにかり出され、勝手に庭や家の中まで他人が入ってきてプライバシーはなく、寄り合いに出ないと町内中に不満と苦情が行き渡り、次第にいたたまれなくなって逃げ出すという結果になります。

そうしたことが多かったのか、福井県池田町が広報誌に掲載した「池田暮らしの七か条」が先日大きな話題となっていました。

都会風吹かすな…「正直すぎる」移住案内はアリ?福井・池田町「七か条」がネットで炎上(東京新聞)
福井県池田町が1月の広報誌に載せた「池田暮らしの七か条」が波紋を広げている。「都会風を吹かさないよう」「品定めされることは自然」といった表現が批判を集めた。もともとは移住後のトラブルを避けるための親切心が出発点のようだ。

ま、よく考えれば当然とも言えることですが、地方へ行けば80代や90代でも普通に働いている人が多い中、60代や70代の人が「引退したから趣味以外はなにもせずゆっくりしたい」と言い張っても、古くからそこに住んでいる地域の住民に理解してもらえるはずがありません。

以前読んだ丸山健二著の「田舎暮らしに殺されない法」はそうした地方への移住希望者に対する警告本ですが、確かに都会と比べると治安が良さそうに思いますが、実は事件が起きても遠くにある警察の到着には時間がかかり、銀行が遠いので自宅に現金があり、周辺に防犯カメラの設置もなく、と考えれば田舎は強盗天国なのかも知れません。

それゆえに、上記の本には、物騒な話ですが玄関近くにはナイフを先につけた棒(つまり槍のようなもの)を備えて自衛するのが当たり前とも書いてありました。

また、上記よりはもう少し穏やかですが、玉村豊男著の「田舎暮らしができる人 できない人」も、地方というか田舎独特の慣習や人間関係を理解し、それに合う人以外はお勧めしない旨の話が書かれていました。

上記に書いたとおり最近は若い人の移住も増えてきているそうで、それはそれで滅び行くだけだった限界集落やその予備軍には明るい希望ですが、やはり地方に住む上での様々な壁は移住高齢者とそう変わりません。

そこで若い人の地方移住について面白い提案が書かれた記事を発見しました。

都会生活者が本当に移住しやすい地方って、こういうものじゃないの?(Books&Apps)
都会生活者が地方に移住する際に私がオススメしたいのは、大きめの地方都市とその周辺に絶えずつくられている、できたてのニュータウンだ。もちろんニュータウンならどこでも良いわけではない。昭和や平成に分譲したニュータウンは駄目で、分譲が始まって間もないところが狙い目だ。
(ザクッと中略)
都会生活者が心配する排他性や閉鎖性やローカルルールをできるだけかわし、地方生活の利便性を享受し、通勤や通学の利便性も手放さない選択肢は新しいニュータウンのなかにある。「都会風を吹かせるな」などと注文をつける町村や、猪や猿が定期的におりてくるような過疎地より、よほど現実的な選択肢ではないだろうか。

ニュータウンって聞くと多摩ニュータウンや千里ニュータウンを思い出して、若い人が気に入りそうには思わなかったのですが、地方独特の「排他性や閉鎖性やローカルルール」、知らない人がズカズカと家の中に入ってくる人間関係のわずらわしさを回避するには面白いアイデアだと思います。

こうした地方にニュータウンってあるの?って思いがちですが、地方ではどこもコンパクトシティ構想が進められていて、むやみに広がってきた住宅地や過疎が進む地域をできるだけコンパクトにまとめて、道路や橋、水道など社会インフラの維持を容易にし、災害対策に生かそうとしています。それがこのような地方のニュータウンとなって次々と作られているのでしょう。

広い庭と薪ストーブという団塊世代以上の田舎住まいに憧れを持つ人には向きませんが、若い人や子供を自然の中で生き生きと育てたいという向きには良いかも知れません。

【関連リンク】
1154 地方の可能性と限界
1089 プチ移住という選択
999  覚悟の地方移住か都市部で介護難民か


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1699
キックボードリタイアしてから日課として毎朝5~6キロのウォーキングを続けています。

歩くのは飽きないよう毎日ルートを変え、狭い路地あり、広い国道沿いあり、山道ありとバラエティに富んでいます。

ただ自宅が交通量が多い幹線の県道に近い場所にあるので、また郊外とは言え交通量が多い地域ゆえ、ルートの途中は必ず歩道がある道を歩くことになります。

その歩道を歩いていると、自転車が走行しても良い歩道と、自転車は走れない歩行者専用の歩道が混在しています。

自転車が走れるかどうかの違いは、自動車の交通量の多さと歩道の広さが大きな違いの理由になっていることがわかります(例外はあり)。

つまり比較的歩道が広い(幅約1.2m以上)場所で、車道の交通量が多い場所では歩道を自転車通行可となっていて、それより狭い歩道では自転車通行禁止になっている感じです。

ただ実態としては、自転車不可の歩道でも、当たり前のように自転車が突っ走っていますので、ウォーキング中に後ろからすぐ横を通り過ぎられると、ヒヤリとすることがよくあります。

さらに最近は電動アシスト付きの自転車が多くなっていて、高齢者や幼児を乗せたママチャリでもやたらとスピードが出るので始末に悪いです(13歳未満と70歳以上は歩行者と同等とみなされ歩道を走ることができます)。

自転車乗りがなぜ広い車道より狭い歩道を走るたがるかというと、一番の理由は道路の逆走ができるからです。車道上で逆走すると危険極まりないですが、歩道の上なら一番強いのは自転車なので逆走含めやりたい放題です。

自転車の歩道走行中の事故は死亡事故のような重大事故こそ滅多にないですが、事故件数としてはかなり多いように思います。

(2023年3月4日追記)
4割、歩道で衝突 自転車事故、重傷以上の歩行者312人(朝日新聞)
歩行中に自転車に衝突される事故で昨年1年間に3人が死亡、309人が重傷となり、その約4割が歩道上で被害に遭っていた

それは自転車保険の加入が義務化された自治体(現在30都府県)が急に増えてきたことからもわかります。これらの都府県では保険に加入しないで自転車に乗ることは禁止されています。

Twitter事故目撃者と、書いていたら、Twitterでこういうのが拡散されてきました。お気の毒です。

2023年2月6日18:00前後、小平市天神町付近で自転車と歩行者の接触事故が発生。歩行者は外傷性くも膜下出血・脳挫傷・後頭部骨折で意識不明の重体。自転車はひき逃げで立ち去り、目撃者を探している。

上記の事故も歩道上で起きていますが、歩道上で自転車と歩行者が接触し、歩行者が転倒して大怪我をすることが多いことは周知の事実です。

高齢者でなくても、後ろや横から、突然ぶつかってこられると受け身をとったり身を守る術はありません。そのうち歩行者にヘルメット着用を義務化するつもりなのでしょうか?

それなのに今年2023年7月から、新たに電動キックボードが堂々と歩道上に加わることになります。

歩道を自由にサクサク歩きたい私にとって、もー勘弁してって言いたい。

電動キックボード、7月1日から免許不要に 条件は最高速度20km以下など 時速6km以下なら歩道も走行(ITmedia)
法改正により、最高速度が時速20km以下の電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」と区分される。車両には、速度に応じて点灯・点滅する「最高速度表示灯」の装着が義務付けられる。車道や普通自動車専用通行帯、自転車道を走行可能な他、時速6km以下であれば歩道も走行できる。歩道走行時には、最高速度表示灯を点滅させる必要がある。

一般的なウォーキングの速度は4km/hぐらいですから、自転車の平均速度10~20km/hが後ろからすぐ横を抜かれると歩くリズムが狂わされ躓きそうになることがあります。

電動キックボードの場合は6km/hに制限して自転車よりもずっと低速だから歩道でも大丈夫だろ?ということで決まったのではないかと思いますが、原則歩道上の走行が禁止されている自転車と違い、ひとりがやっと通れる狭い歩行者専用の歩道上で追いつかれたり、向こうから歩道の真ん中を突っ込んでくる電動キックボードを避けなければならないのはきっと歩行者です。これはつらい。

そしてこれ大事なことですが、ルールでは歩道上は歩行者優先と決まっていますが、現在の自転車でも歩道上において歩行者優先を実践している人などまず見たことがありません。「ちんたら歩いてるな!邪魔だのけ!」という感覚が普通ですから電動キックボードも同様になるでしょう。

時速6km「歩道通行車モード」は安全な速さか?「電動キックボード」新規定への期待と不安(東洋経済ONLINE)
時速6kmや時速10kmでの走行とは実際、どういうものなのか。電動キックボードを使って車道で体感してみた。すると、時速6kmでは直進安定性を保つのがやっとであり、この状態で長く走り続けるのなら、「降りて押して歩いたほうが楽だ」と感じる。

上記の記事にも書かれていますが、電動キックボードで時速6kmというのはかなり遅く感じる速度です。きっと乗り慣れた人ならイライラするスピードでしょう。

ルールでは、車道から歩道に乗り入れる際、一度止まって走行モードを歩道用に切り替え、時速6kmまでしか出ないようにしなければなりません。しかし目の前に警察官が立っていなければ、わざわざそんな面倒なことをするでしょうか?

つまり、自転車と同様、車道からパッと歩道にあがり、時速20kmで歩道上を走り抜けていくことが当たり前になると予想されます。

本当にこの性善説で歩行者の安全が確保できるのでしょうか?このルールを決めた人は、そうした簡単な想像(モードの切り替えしない)もできないボンクラばかりなのでしょうか。

【関連リンク】
1669 自転車が横断歩道で横断する時クルマは停止すべきか
1152 マンホールで転ける原因
658 自転車のマナー違反が特にひどい


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1695
ミライ20世紀の終盤、1990年代後半頃に「Y2K問題(2000年問題)」という言葉が社会にまん延していたことを覚えている人も多いでしょう。

1970年代頃から本格的に社会インフラとして使われてきたコンピュータのプログラムに使われてきた西暦の下2桁が99から00になることで、システムが異常をきたすのではないかという技術的、社会的な問題でした。

結局は、大騒ぎした割にはほとんど影響はなく、IT業界が疲弊し潤っただけということで無事に収束しました。

それ以来、なにか大きな時代の波やそれによるリスクが予想されるときに、「○○年問題」という言葉が流行り出しました。そのほとんどがあまり根拠がない、イメージ先行や注目を浴びたいがゆえの無理矢理作ったものですが。

現在ささやかれているその○○年問題をリストアップしておきます。

◇2023年問題
2023年10月から施行されるインボイス問題のことで、主に中小零細企業の作業が増えることに加え消費税負担の増加や、対応できないと下請け企業は取引停止になったりして廃業が続出するのではないかと言われています。また非公表の氏名が国税庁により公表されるなどプライバシーの問題もあります。

同じく2023年には防衛費増額による新たな税金または既存税の増額が予定されていて、それによる政治や社会の混乱が予想されます。

また、2023年は新築オフィスビルのオープンラッシュで供給が増えるうえ、コロナ禍によるリモートワークの増加でオフィス需要が減少していることもあり、特に首都圏でオフィスビルの空室率が相当高まると予想されています。

◇2024年問題
2024年4月に施行される働き方改革関連法によって、物流業界、特にトラックドライバーの時間外労働の規制がこの年に中小零細企業まで拡大し、物流を担う人員不足が予想されています。また同時に時間外労働が減ることでトラックドライバーの収入が減ることになり、さらにこの業界の人手不足が加速しそうです。社会の影響として宅配の荷物の到着が大幅に遅れたり時間がかかるようになりそうです。

◇2025年問題
特にこの年になにかが起きるということではなく、団塊世代(1947年~1949年生まれ)670万人がすべて75歳以上の後期高齢者になります。医療や介護など、社会保障費の増加がその後ますます進むことになりそうです。
この高齢化は、団塊世代の子供達、団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)がすべて65歳以上になる2040年頃がピークになると予想されています。

◇2025年問題(昭和100年問題)
官公庁などで多く使われている和暦で昭和100年となる年で、そのため2000年問題の時と同様に、和暦を残しているコンピュータなどで問題が起きる可能性があると言われています。

◇2030年問題
1980年~1990年のバブル期に大量に採用、養成された航空機パイロットが、定年等で大量に退職する問題です。コロナ禍の影響で一時的には需要は減りましたが、観光立国を目指す中で、またLCCの増加で航空機パイロットの需要は高まっています。そういう意味ではヒロインがパイロットを目指すNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』は、国交省とNHKが密かにタッグを組んだドラマなのかも知れません。

◇2031年問題
この年、高齢者の増加とその年金支払いで、今まで貯めてきた年金積立金が枯渇すると言われています。昔は若者が多く、高齢者が少なかったので、有り余る年金積立金を使って豪華な厚生年金ホールを作ったり、豪華なリゾート施設を次々に建設したりして役人天国を謳歌してきましたが、そのツケを支払う時がまもなくやってきます。年金に多額の税金を投入(そのために消費税増税?)したり、支払う年金を引き下げたりと様々な方策が順次おこなわれることになるのでしょう。

◇2040年問題
人口が1番多い団塊の世代が90歳以上、そして2番目に人口が多い団塊ジュニアの世代が65歳以上の高齢者となる2040年は、高齢者人口がピークとなる年と言われています。
2030年には3人に1人が65歳以上と予想されているのに対して2040年には3人に1人が85歳以上と予想されています。それにより年金や医療、雇用などの問題がさらに深刻化するだけでなく、ついには行政などの運営も難しくなると言われています。

◇2045年問題
コンピューターやAI技術が進み、技術的特異点(シンギュラリティ)に達する年と言われています。わかりやすく言えば、コンピューターが自立的に考える能力が人間の頭脳を越え、実用的な人工頭脳が現実となります。そうなった時に人や世界はいったいどう変わるのか、今はまだ想像ができません。

◇2053年問題
日本の人口が1億人を下回るとされる年です。しかしコロナ禍の影響で、未婚化、少子化が予想よりも進み、したがってこの年はもっと早まる可能性が高いです。

 ◇   ◇   ◇

仕事から引退した身にとっては時間もたっぷりあるので、宅配便の配達が遅れようが、役所の手続きにトラブルが起きようが、零細企業が次々廃業しようが、飛行機の運航が中止されようが、なにも影響はないですが、年金財源の枯渇と年金大幅減額が目に見えてくるのはとても恐ろしいです。

また2045年、今から22年後のシンギュラリティは、ある日突然なにかが変わってしまうというものではないですが、世の中の仕組み、社会構造などが徐々にAIシフトへ変わっていき(わかりやすいのはクルマやバス、電車が完全自動運転になり、製造現場でも無人工場が普通になるなど)、人間の役割とは?という世界が楽しみでもあり、また恐ろしくも感じます。

【関連リンク】
1526 地震予測と揺れやすい場所
1399 生涯未婚率はこれからも上昇する?
1298 「未来の年表」を読んで考えたこと


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