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私が新入社員だった40年前、いやそのずっと前から、割と最近まで営々と続いてきた会社や役所の慣例みたいなものがあります。

4月に一斉に新入社員が入ると、外からかかってくる電話をその新入社員達が真っ先にとって、説明をしたり、担当へつなぐとのが当たり前の仕事になっていました。

新人に電話を取らせるのは、

1)まだ仕事が少ないので一番手が空いている
2)社外や社内の関係者の名前を覚えることでその後の仕事に役立つ
3)学生時代とは違うビジネス言葉の使い方や礼儀作法を実践で学ぶ
4)外部の人と話をすることで会社の業務内容や外部の意見などに詳しくなる
5)引っ込み思案な人でも積極性が養われる

など、多くのメリットがありました。

しかし、1990年代後半頃から、業務の連絡には電子メールが普及してきて、電話で話しをするという機会が相当減ってきています。

また企業も業務の効率化を進め、社員の生産性を上げていくために、できるだけ電話でのやりとりを減らしていくようになり、「問い合わせはフォームから」とか「メールでお問い合わせください」のようなスタイルが定着しています。

中には業務集中時間と称して「何時から何時までは電話禁止」とかを内外に対して打ち出し、外線を断っている会社もあったぐらいです(今でも続いているのか不明)。

ただ、主な取引相手や消費者が子供や高齢者、IT弱者の場合は、まだ電話や手紙がメインの通信手段というケースもあり、そうした顧客を第一に考えないといけない企業は電話や手紙をすぐに切り捨てられません。そういう人達向けにはすでに自動応答サービスが主流となっていて、それでも解決しない場合のみ人につながるという設定になっています。

それもあと10年も経てば、電話での問い合わせはAI(人工知能)がおこない、生身の人が対応することはなくなっていくと思われます。

いずれにしても、コストも手間もかかる電話応対は、生産性向上、作業の効率化という点では無用の長物で、緊急事態というような場合を除き、徐々に削減されていくことは間違いないでしょう。

個人的には電話というのは相手の都合を全く無視して、忙しいときでも手が離せないときでもいきなり割り込んでくるもので、家族が危篤とか、直ちに停止しなければ被害が出ると言った緊急連絡以外は、なくなってもよいと思っています。

平日の昼間に自宅にいると、それは毎日毎日様々なところからセールスの電話がかかってきます。今時そうしたセールス手法が効果的だとは思わないのですが、それしか方法を思いつかない商売人が多いと言うことなのでしょう。

ネットをあまり使わない高齢者ユーザーが多いテレビショッピングも、コスト面から考えれば、人手や設備費のかかるコールセンターよりも、ネット上でオーダーしてもらえれば、コストが大きく下げられますので、今後ネット通販会社と価格競争となった場合は、価格を下げるためにそうせざるを得なくなってくるでしょう。

私は新入社員の頃はもちろん、長くサービス業の営業職でしたので、電話が鳴るとすぐに出て対応するというのが長らく習性となっていました。今は営業職ではないので電話を取ることはほとんどありませんが。

そうした習性はやはり新入社員の時に、最初はおっかなびっくりで、時には応対のまずさで先輩に叱られ、言葉遣いの誤りを訂正され、身をもって覚えていったものです。

一般企業や役所では、4月から5月頃に電話をすると、いかにも「新入社員です」という人が電話に出て、質問や取り次ぎを頼んでもなかなか要領を得なかったり、話しがしどろもどろになってしまうことがよくあります。それが会社や役所の中で、毎年、季節の風物詩みたいになっていて、一種微笑ましいとさえ思っていました。

ところが、上記のように、最近では取引先へ電話をすることも滅多になく、ということは、新入社員は研修では多少学ぶものの、実地では電話応対についてほとんど経験することもなく過ごしてきているはずです。

先輩や上司も、電話のやりとりについて、経験させておいて、間違いを指摘して叱ると、パワハラだと言われかねない社会情勢ということもあります。

それがよいことなのか、やむを得ないことなのか、わかりませんが、いわゆるコミュニケーション障害というか、人と直接話をするのが苦手な人を多く作り出している気がします。

メールやSNSなら活発に発言が出来る人も、人の目を見てちゃんと挨拶が出来ない、ふらっといなくなったと思ったら誰にも告げず勝手に帰宅していた、お客様と同席してもボーとしたままでなにも発言しないといった人が次々と出来上がっていきます。

ちょっと方向性は違いますが、優秀な官僚が集まるお役所でも同様に電話対応の是非が問われているようです。

新人の「電話対応業務」削減は効率化か怠慢か?財務省内で侃々諤々の議論(産経ニュース)
「問い合わせでなくて、文句や苦情といった内容のものも多い。忍耐力はつくが人材を育てる観点では電話対応業務を従来通り続けることには疑問もある」そう話すのは、40代の女性職員。
(中略)
一方、こうした電話対応業務を「新人が勉強する絶好の機会」と評価する声も少なくない。

つまり電話応対という仕事が、新人教育として効果的であるという意見と、もうそれは時代遅れで、働き方改革を進めていく上で弊害だと言う意見に分かれます。

私の意見としては、どちらがどうだという決めつけはできません。例えば、サービス業のようなところでは、電話でもメールでも顧客対応は極めて大事なので、そうしたことをしっかり身体で覚えていくことが必要と感じます。

しかし、BtoB(取引相手が企業同士)の仕事や、顧客対応以外の例えば製造やシステム開発のような仕事であれば、今後電話で処理することはほとんどなく、あえてそれの習得に時間を割くこともないかなと思ったりします。ただその場合でも本人のためにはそうした経験を積むことで、将来様々な場面で生きることになるとは思いますが。

さて、企業の生産性向上や効率化と、個人のコミュニケーション能力向上と対人関係の訓練、この先、このふたつの将来を考えると、どう考え、行動するのが一番よいのでしょうかね。


【関連リンク】
1216 新卒学生の就職先選定の条件
1113 ありきたりだが新入社員へ贈る言葉
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃
636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している




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1259
いま日本経済の主要な根幹部分を実際に支え、動かしているのは、毎年200万人近くが出生したいわゆる団塊ジュニア世代(1971年から1974年生まれ)です。

その人達の多くは、今2018年は44歳~47歳で、ちょうど職場でも家庭でも脂がのっている頃と言えます。

仕事では、会社員の多くは役職に就き、部下を率い、または熟練した技能や知識で後輩達への指導役となっていますし、家庭では子供が高校受験や大学受験の頃で、お金もかかるけれど、思春期を迎えた子供の成育に大切な時期を一緒に過ごしています。

そうした、団塊ジュニア世代がこれから直面してくるのが、「50歳の壁」と言われるものです。

50歳で出世できず、憂鬱な人に教えたい心得 会社だけが人生じゃない、頭を切り替えよう(東洋経済ONLINE)
「出世=できる奴」でも「出世=幸せ」でもない。これは間違いない。会社だけが人生ではない。むしろ、会社を退職した後の人生は長い。その長い人生を充実して過ごせるかどうかが、最後に笑う極め手になると思う。

元銀行員の作家、江上 剛氏のコラムですが、「50歳の壁」として(1)役職定年の壁(2)出世の壁の2点について書かれています。

とにかく、団塊世代も団塊ジュニア世代も他の年代層と比べると圧倒的に数が多いので、会社員の場合は、同世代間でポストを巡って熾烈な戦いがあります。

会社の中で役員になれるのは同世代の中から数名ということになり、それがこの50歳を目前で、ほぼ決まってくるわけです。

役員になれる人と、なれない人とでは、当然なれない人の方が圧倒的に多いので、なれなかったといって悲観することはなにもないのですが、ここで、なれないとわかった人の気持ちが萎えてしまうことが企業にとっても個人にとっても大きな問題になってきます。

話は少し違いますが、私の場合は、50代ではなく、40歳の時にひとつの大きな壁がありました。

30代半ばから出向していた子会社が急成長し、やがて40歳直前に完全に転籍し、役員の末席に入れましたが、新たにやってきた上司(社長)が官僚出身の外様ということもあり、業務の知識もなければ、自分(個人)の利益しか頭にない人で、人間的にも尊敬に値する人でもなく、そうなると多くの経営判断の場で意見や方針が食い違い、徐々に煙たがられ、重要事案から外されるようになり、このままでは自分がつぶされる(つぶれる)なと感じました。

ま、自分が会社の中で政治力や影響を発揮できず、盛り返せなかったのが一番の敗因ですが、そういう仕事とは別の政治的なことをするのを潔しとは思わず、自ら役員を退任し、転職する道を選ぶことになります。

ま、見方によっては強大な相手に尻尾を巻いて逃げたという言い方もできるかもしれませんし、それを否定できません。

その転職は、結果的にうまくいかなかったわけですが、転職するなら40歳までという一般世間の常識から、その賞味期限内になんとか間に合わせようと、安易に急いでしまったとも言えます。

現在は、65歳まで定年が延長されたり、中長期的には高齢化で労働人口が減少してくる影響もあり、転職するなら40歳までという縛りは多少は薄まってきた感じですが、それでもさすがに50歳以上の人を正社員として新たに雇うという企業は極めて少数でしょう。

そして、転職していようがいまいが、やってくるのは50歳の壁です。

40代から50代にかけて、上記にも書いたように、企業の中ではもっとも重要な責任(成果)を伴い、かつ煩雑な業務を課せられるのがこの年代です。

しかもその上に行くため同世代間で競争させられ、結果を求められて体力的にも精神的にもかなりキツイ時期ということです。

私の場合、40代初めに転職をし、新しい職場では当然即戦力として、成果を求められましたので、そのストレスがたまりにたまって胃を悪くするなど、かなり疲弊しました。

よほど楽観的で、しかも打たれ強い人でなければ、40代以降の転職はしないほうがいいなと強く感じたものです。

アメリカでは転職するのが普通というぐらいに転職者は多いですが、それは20代や30代のことで、若い内にいろいろと経験を積み、給料やスキルが上がるなら喜んで転職しますが、40代以降は転職せずに一カ所に落ち着くというケースが多いそうです。

それでなくても中年になると体調に異変を起こしたり感じる人が多く出てきます。30代の頃までならムリが利いた人でも、40代以降はムリが利かなくなってきます。

成人病など多くの病気が発病するのもこの頃ですし、当然同年代の配偶者にも同じことが言えます。自分自身でなくても家族が病気になると本業には身が入らなくなります。

そこへきて、役職定年だったり、昇進停止だったり、子会社への片道出向だったり、リストラ肩たたきが起きると、肉体的、精神的に追い詰められることになります。自殺率も男性の40代、50代は他の年代と比べると高い傾向にあります。

自分や家族の病気との闘い、仕事や家庭でのストレス、住宅ローンや子供の学費、それでも守りたい仕事や地位や収入などなど、、、

これらが40代から50代にかけて一気にやってくるわけですから、予めそれと知った上で、早めに人生設計を考える方が良いだろうと、私からのアドバイスでした。

アドバイスになっていない?

ですよね。

でもこうしたことは、仲の良い同僚であってもその先はライバルでもあり、結局は誰にも相談が出来ずに、悶々とひとりで悩むしかありません。

趣味や昔の学友など、利害関係のない友人も、当たり障りの内話しならともかく、こうした仕事がらみや家庭の深刻な話しになってくると気軽に相談できません。

こうした人生後半の行く末を決めていく様々な問題が発生する40代50代は、とりあえず仕事に没頭していれば忘れていられますが、果たしてそれでいいのか?って自問すると、もっとあれをやっておけば、とか、あの時こうしておけばってことが今60歳を過ぎてから考えるようになります。

そうした後悔が起きないよう、この時期を大事に過ごしてもらいたいものです。


【関連リンク】
1032 団塊と団塊ジュニアに挟まれた50代の悲劇
999 覚悟の地方移住か都市部で介護難民か
660 40~50歳代プチ高所得者がハマる罠
559 バブル入社組40歳代の憂鬱
349 しらけ世代と団塊世代ジュニア



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1258
1996年以降15歳から65歳までの生産年齢人口が下がりはじめ、全体の人口減少が続く中にあっても、未だに「労働力人口」やその中の「就業者数」は、2000年以降いったん下がったものの、ここ8年間ほどは逆に増え続けています。


※総務省労働力調査(月別)の労働力人口と就業者数の年間の平均値をグラフ化


10年ごとの推移と増減(2018年は6月までの平均)
     労働力人口  増減 就業者数 増減
1988年 6166万人 (635万人増) 6010万人 (602万人増)
1998年 6793万人 (627万人増) 6514万人 (504万人増)
2008年 6675万人 (118万人減) 6410万人 (104万人減)
2018年 6820万人 (145万人増) 6656万人 (246万人増)

社会では、少子化と人手不足が叫ばれている中で、ちょっと意外な気もしますが、「労働力人口」という指標にちょっとからくりがあるようです。

労働力人口とは、『労働に適する15歳以上の人口のうち、労働力調査期間である毎月末の一週間に、収入を伴う仕事に多少でも従事した「就業者」(休業者を含む)と、求職中であった「完全失業者」の合計』ということで、15歳以上であれば100歳であっても年齢を問わず、収入を伴う仕事を少しでもするか、もしくは職安へ行って求職をしていれば、労働力人口としてカウントされます。

就業者数は、労働力人口の中で、実際に就業(=収入を得た)人の数で、失業中で無給の人や、失業保険の収入しかない人は含まれません。

ちょっと例外なのは、15歳以上の学生で、アルバイトなどをして収入があればそれは就業者数にカウントされますが、すべて親がかりで、働かず収入がない学生は労働力人口にももちろん就業者数にも含まれません。

また夫(妻)が外で働き、妻(夫)は家で家事や子育て、介護などをしている場合、妻(夫)はパートでも働いていれば労働力にも就業者数にも含まれますが、していなければどちらにも含まれません。家事労働も立派な労働だと思いますが、統計では労働力とみなされないのですね。

2008年頃から総人口は減少していますが、それが労働力人口に影響を与えるには、もうしばらくかかりそうです。

それは、労働力人口が減るというのは、「新しく労働力に加わる人口」と、「現在就業している人が完全に引退する人口」とが逆転するのはいつか?ということで、一見すると、団塊世代(3年間で806万人)が次々と引退し、団塊世代の半分近い15歳以上の新たな就業者(現在の20歳時点の人口は126万人)が増えてもトータルでは減る一方と考えがちです。

しかし、新たな労働力は、新たに就業する若者以外にも、今まで労働力とされてこなかった、就業していない専業主婦や学生が、働いて収入を得るようになれば、加わることになります。

1億総活躍社会をテーマにした会議が首相肝いりで作られていますが、これが今まで働いてこなかった主婦、学生、高齢者などももっと働こうとした政策で、労働力不足を補う戦略です。その他にも外国人を入れて労働不足を補うという施策もあります。その外国人労働者も労働力にはカウントされます。

さらに、空前の人手不足で、失業して、仕事探しをあきらめていた人(職安で求職をしなければ労働人口には含まれず)にも就職するチャンスができて、就職して収入が発生すれば、これも新たな労働力人口及び就業者数に加わることになります。(別に職安で仕事が決まらなくとも、就業して収入が発生すれば自動的にカウントされます)

下記が7月31日に総務省から発表された数値です。

労働力調査(基本集計) 平成30年(2018年)6月分 (2018年7月31日公表)
(1) 就業者数,雇用者数
就業者数は6687万人。前年同月に比べ104万人の増加。66か月連続の増加
雇用者数は5940万人。前年同月に比べ92万人の増加。66か月連続の増加
(2) 完全失業者
完全失業者数は168万人。前年同月に比べ24万人の減少。97か月連続の減少
(3) 完全失業率
完全失業率(季節調整値)は2.4%。前月に比べ0.2ポイント上昇

完全失業率が97ヶ月(=8年)も下がり続けているというのはちょっと驚異ですね。しかもG7の中ではダントツに低い2%台※です。
※世界の失業率(2017年):ドイツ3.76%、アメリカ4.35%、英国4.43%、フランス9.44%、イタリア11.25%

8年前(2010年)と言うと、10年前に起きたリーマンショックが広く社会に蔓延し、そこからようやく立ち直ってきたかなという時代ですから、それ以来、ずっと失業率は下がり続けているわけです。

よく失業率が減ったのは安倍政治の成果だ!みたいなことを言う人がいますが、民主党政権時代(2009~2012年)に、それまで自民党が悪化させてきた失業率を、下げに転じさせたわけで、安倍政権はそれをそのまま引き継いだだけとも言えます。

同じ事は、自殺者数に関しても言えて、長らく自民党時代に年間3万人を超えていた自殺者を民主党政権の3年間で初めて下げに転じさせ、それをそのまま安倍政権が引き継ぎ、安倍総理や自民党がなにか目新しい対策をおこなったわけではありません。

ま、それはともかく、今の団塊世代の人達も、すでに70歳に到達し、介護なしで自力で生活が出来るという健康年齢(男性72歳、女性74歳)の平均に入ってきました。

ということは、否応なく800万人という巨大な塊が仕事から離れた生活を送ることになり、数年のうちには崖を転がり落ちるように、労働力減少という流れになっていくのでしょう。

下記の記事のように、マスメディアでも時々はこの問題に一石を投じていますが、なかなか人々の関心とはならないようです。

「女性・高齢者」激増で就業者数「過去最多」でも空前の「人手不足」をどうする(時事ドットコム)
副業や複業が当たり前になるなど、人の仕事の仕方も大きく変わる可能性が高い。安倍政権が最重要法案とした「働き方改革関連法」が6月29日、成立した。が、これで問題が解決するわけではない。本当の意味の「働き方改革」こそが、新しい社会を作っていくことになるだろう。


【関連リンク】
1168 生産年齢人口
828 後継者不足で廃業、倒産する企業
489 生産年齢人口の推移とは
425 棄民政策は日本の伝統か



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1255
私の世代(昭和20年代後半~30年代前半生まれ)の価値観では、20代後半ぐらいまでには結婚し、子宝に恵まれたら妻は勤めをやめて専業主婦となり、多少無理してでも住宅ローンを組んで家を買い、60歳で定年退職するまで地道に働いてというのが多くの人生設計ではなかったかなと思われます。

バブル時代は80年代後半から1990年(平成2年)でしたので、その頃はすでに社会人10年目ぐらいで、すでに結婚し、子供もいる年齢でした。

おそらくこのバブル時以降に社会人となった人達ぐらいから、結婚しない(したくない)人達が急に増えてきたように思います。

厚労省のデータ(人口動態統計)では、昭和47年(1972年)に約110万組をピークにして婚姻数と婚姻率(人口千人あたりの婚姻数)ともに下がりはじめ、昭和53年(1978年)あたりから80万組前後で一旦は横ばいに転じ、昭和62年(1987年)を底にいったん下げ止まったものの、平成14年(2002年)頃を境にして再び下落していきます。平成28年(2016年)の婚姻数は過去最低の62万組婚姻率は過去最低の5%となりました。


 内閣府「未婚化の進行」より抜粋引用

婚姻数は人口の年代層の数によって大きく変化します。婚姻率がピークだった1972年頃というと1947年から1949年生まれの団塊世代がちょうど結婚適齢期となり、婚姻率が下げ止まっていた2000年頃は1971年から1974年生まれの団塊ジュニア世代が適齢期になった頃と重なります。

婚姻率で見ると、多いときで人口千人あたり50組(100名)以上が結婚(過去最高は1947年の12%)していたのが、最近では25組(50名)を下回っている状況です。

結婚適齢期の男女が減れば当然下がるわけですが、この大きな減少は衝撃的でもあります。

もちろん、結婚に対する考え方も多様化し、婚姻という法律のルールを避けて、内縁関係で事実上は家族としている夫婦なども以前と比べて増えているでしょう。

また以前は結婚は家を継ぐという意識が高かったのが、今ではそのような家と家との婚姻関係という意識は都会を中心として薄れてきました。

それにしても、もはや人生において結婚は必須ではなくなってきているとも考えられます。別にそれが悪いと言っているわけではありません。

そしてこのような記事があります。

迫る「超ソロ社会」…ひとりで死ぬのは宿命なのか?(YOMIURI ONLINE)
遠くない将来、配偶者と離別・死別した人を含む独身者が国民の過半を占める「超ソロ社会」が到来するといわれている。独身生活に満足し「来世も独身で」と考える人が多いとする調査結果がある一方、孤独死の問題がクローズアップされ、独身者が「安心して最期を迎えられる」仕組みを作れるかどうかが日本社会の大きな課題にもなっている。

すでに配偶者を先に亡くした高齢者の単身世帯が急増し、最終的に看取る人がいない孤独死が問題にもなってきています。

高齢になると、特に男性ですが、近所との関わりを避け、孤立を深めていくと言われています。

友達が多い人でも、病気や怪我をしたときや、ちょっとした頼み事をしたいときに頼れるのは遠くに住む友人よりも近所に住む人達です。

今は夫婦でなに不自由なく暮らす男性も、もし妻が先立ってしまったり、認知症を発症して介護の必要があるときのために、料理の練習と、ご近所さんとのコミュニケーションだけはとっておく必要がありそうです。

さて、独身を通すということで、気にかかるのは、「本当は結婚したいけどできない」「縁がない」という人達がいることも問題になっています。

以前から指摘されているように、女性が結婚相手を選ぶ時によく使う言葉として「普通の人でいい」ということが、いかに難しい条件を付けているかという話しがあります。

婚活女性必見!あなたが求める「普通の男性」はいない!?(パートナーエージェントってどう?本当の口コミや評判)
(要約)
女性が考える結婚したい(普通の)男性の条件
・身長175センチ(30代男性平均身長172cm)
・年収600万円以上(大卒男性大企業勤務の30代平均年収)
・大卒で偏差値55以上
・年齢30歳~35歳
・次男
・未婚(バツイチを除く)
これらの6つの条件を満たす成人男性の割合と人数はと言うと、それぞれが30%程度なので、おおよそ0.24%となり、400人に1人ということになる。

もちろん男性が女性を選ぶ場合でもこれと似たようなところがあります。

こういうムリを言えばそりゃ結婚なんか出来ません。無理を言ってもいいのは男女とも25歳ぐらいまででしょう。

私からのアドバイスとしては、上記の条件の中から、まずは未婚という条件を外すことです。

今は3~4組に1組の夫婦が離婚しているという状況です。狙うのはその離婚歴がある人も含めると一気に広がるでしょう。

こちらが初婚で、相手が離婚経験者であれば、様々な面で優位?な立場に立てます。

離婚歴のある相手のなにがいいかというと、
・今度は結婚に失敗しないように、いろいろ気を遣ってくれる
・男女ともバリバリ働いている人が多いので収入が多い(リスクが分散)
・結婚という甘い幻想は捨て去っていて、一定の距離感を保ちお互い束縛せずに自由
など

但し、子供がいない夫婦の離婚なら良いですが、連れ子や、別れた相手へ養育費の支払いなど、様々な乗り越えるべき課題があることも知っておくべきです。

あと気になることは離婚原因で、DVや大きな借金はもってのほかですが、一応納得いく理由を当事者だけでなく、いろんな方面から聞いておく必要はありそうです。

今の時代は情報過多で、比較する対象が増えれば増えるほどに「そのうちもっと良いチャンスがあるのでは」と思い込んで、ハッと気がついたら、、、という感じになります。

納得ずくの独身で、本人が良ければ構いませんが、籍を入れる入れない、子供を作る作らないはともかく、人生のパートナーは、いないよりいたほうがそりゃ楽しいと思います。

流行言葉で言えば、お互いに病気や失業、困ったときの判断など、リスクヘッジにもなりますし、円満な夫婦だと「喜びは倍に、悲しみは1/2に」っていうのは本当です。

それでもやっぱりライフスタイルの変化や、結婚に幻滅した人、結婚以外のことに夢を託す人など、それぞれ価値観が違いますから、死ぬ間際に後悔しないのであれば、好きにして~ってところです。


【関連リンク】
1125 離婚についてのあれこれ
787 世帯内単身者の増加が引き起こすかも知れない社会問題
724 離婚の多さと結婚という形式
681 コンパクトマンションが流行っているらしい
457 未婚+親との同居が増えてきている



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1249
2016年、2017年と2年連続して、手術のために、とある総合病院へ10日間ほど入院しました。

1175 人工股関節手術のその後とまとめ
1033 変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)

この病院は誰かの紹介というのではなく、ネットでいろいろと調べて、自分で電話予約をし、初診~入院前検査~入院・手術となりました。

総合病院の場合、紹介状がないと、余分な費用(5000円)を取られますが、紹介してくれる地元の小さな病院でそのためだけに受診し、紹介状をもらうことを考えると安いものです。

私が子供だった50年ほど前に父親が入院したことがあり、また社会人になりたての40年ほど前には母親が何度か入院をしましたが、その頃は、主治医に謝礼金を渡すことがしごく普通の行為とされていて、その金額について、今のようにネットもありませんから、そういうことに詳しそうな親戚に電話して聞いて、入院前に準備していたことを覚えています。

時には入院中に看護師さんに聞いて、決めていたこともありましたが、その時、聞かれた看護師さんはさも当然のように「○万円から○万円ぐらいが多いですね」とか答えてましたから、謝礼金を支払うのが常識だったようです。

しかいその頃から、どうして病院には規定の診療や入院・手術の支払いをし、医者もそれなりの給料をもらっているはずなのに、なぜこのような謝礼金という変な制度があるのだろうと不思議に思っていました。

その後しばらく病院と縁がなく、すっかり忘れていましたが、地域やその病院の規定にもよるのでしょうけど、入院したり手術をしても、謝礼金を渡すことが当たり前ではなくなってきました。

と、思っていたのですが、、、

医師への「謝金」市場は8000億円!誰も教えてくれない謝礼金の実情(AERA.dot)
かつて、入院すると医師に謝金を支払うのはごく一般的なことでした。医師も当然のように考えていました。知人の医師は、90年代、心臓カテーテル治療で有名な病院で研修していました。部長が一人で回診すると、毎回ポケットが膨れていることに気づいたそうです。回診中に患者から謝金をもらっていたためです。後日、先輩医師から、この部長の回診は「(謝金)回収」と呼ばれていることを教わりました。

上記の記事では、都内の外科医が、「今でも10人にひとりぐらいは謝礼金を支払い、その額は3万から5万円ぐらい」と書かれています。

また、高額納税者が多い都内港区の外科医は10万円の謝礼金を8割ぐらいの患者からもらうというケースも書かれていますし、著名な医者に頼むときには手術1回で50万~100万円の謝礼金という話しも出ています。

闇のお金ですから表沙汰にはなりませんが、年間8000億円ぐらいが謝礼金として授受されているというと、私が思っていた「当たり前ではなくなってきた」とは言い難い状態です。

同じ都内でも謝礼金の額に差がありすぎて、なんとも言えませんが、今回私が2回入院・手術を受けた際には、特に謝礼金を支払うというようなムードはまったくありませんでしたし、実際に支払ってはいません。でも病院としては謝礼金固辞の表記はどこにもなく、支払っている人もいたかもしれません。

そしてもしこっそりと医者に謝礼金を渡せば、ためらわずに医者は受け取っていただろうなと思います。渡したからと言ってなにか特別な扱いを受けられたか?と思うと、どうもそれは考えられませんが。

なぜ謝礼金を渡すのか?と言えば、これは人間(=医者)の心情として、手術前に謝礼金をもらうと、「この患者は特に大切に扱おう」という気持ちが起きるだろうということでしょう。

医者も人間ですから、同じ手術をするときでも調子がいいときと、うまくいかなくて失敗するときもあります。そうしたちょっとした願掛けではないですが、医者に気持ちよく、特に安全に十分に配慮して、丁寧に手術をやってもらうための謝礼ということなんでしょうね。

特にその病院の中で偉い医者に謝礼金を渡しておけば、その下で実際に執刀する若い医者達にも、その偉い医者から手を抜かないようにと釘を刺してもらえたり、大切に扱えと指示があったりすると言います。

これらの謝礼金は、多くの場合、特に所得申告されることもなく、アングラマネーと同様になっているのでしょう。年間で20万円以上の雑所得があれば、本来は申告し納税義務があります。

そちらのほうが問題で、国税もやる気を出して、徹底調査し、多額の謝礼金を受け取る医者を、片っ端から脱税で上げてもらいたいものです。そうしないと、最初から謝礼金を断っている病院の医師や、謝礼金がもらえない地域の医者が浮かばれません。

旧来からのルールが次々と壊されていき、多くの業界でそのひずみが出てきていますが、そうした病院にまつわる悪弊?も、スッキリ透明化してもらいたいものです。


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