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だいこん (光文社文庫) 山本一力

2002年に「あかね空」で直木賞を受賞した時代物が多い作家さんですが、本書は2005年に単行本として、2008年に文庫本が出ています。

それにしても「あかね空」はホントいい作品でした。2006年公開の映画もテレビで見ましたが原作に忠実でこちらもなかなかいい出来でした。その後、終戦後の東京を舞台とした自伝的要素がある「ワシントンハイツの旋風」も読んでいます。

2012年1月後半の読書「あかね空」

2012年に読んだ本のベストを発表「大賞・あかね空」

2013年2月前半の読書「ワシントンハイツの旋風」


タイトルは主人公の若い女性が浅草で始めた一膳飯屋の屋号のことで、その主人公の活躍と奮闘を描いた庶民派人情時代小説です。同じく主人公が江戸で豆腐屋を始めた「あかね空」とも通じるところがあります。

主人公は三人姉妹の長女で、ちょうど9月末まで放送されていた「とと姉ちゃん」のやはり三人姉妹の長女常子が思い浮かびます。

長女が主人公で、二人の妹には早く嫁にいって幸せになってもらいたいといったところや、自分が始めた事業に誇りを持って、周囲を巻き込みながらも成功を収めていくというところがよく似ています。

同じ三人姉妹の物語でも山崎豊子著「女系家族」は長女は出戻りで意地悪、次女は既婚で他家に嫁に出た後も実家の財産を狙っているというやっかいな話しもありますが、いずれにしても小説または映画やドラマにするにしても、華やかな感じがあってモデルとしてはいいのでしょう。

残念ながら「あかね空」のような最後のどんでん返しのようなものはなく、江戸の庶民生活が淡々と描かれ、そこに大川の水害や、目黒で出火して日本橋まで焼き尽くした明和の大火、田沼老中の晩年など、実際起きた時代背景がでてきます。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫) 京極夏彦

 
著者の作品では6年ほど前に1994年刊の長編小説デビュー作品「姑獲鳥の夏」(うぶめのなつ)を読みましたが、その独特の妖しい世界観に衝撃を受けたのを記憶しています。

実はこの「姑獲鳥の夏」は発刊されて2年後の1996年に購入したものの、少し読み始めてあまりの暗さと難解なストーリーで途中で断念してしまい、4年間ほどほこりをかぶって積読状態でした。

この「魍魎の匣」(もうりょうのはこ)は、デビューの翌年の1995年刊で、前作と内容は異なりますが、登場人物などは共通で続編的な内容(シリーズ)となっています。

あらためて覚悟を決めて数年後に全部読みましたが、慣れるとこの濃さが快楽となってくるので面白いものです。スープがドロリとしたこってりラーメンがクセになって時々無性に食べたくなるのと似ています。

戦後間もない時期で東京にある古本屋の京極堂を舞台にして謎解きをおこなうシリーズはその後も不定期で続き、現在のところ2012年刊の「定本 百鬼夜行 陽」まで14作品まで続いています

また実相寺昭雄監督、堤真一主演で「姑獲鳥の夏」の映画化に続き、この作品も2007年に原田眞人監督、堤真一主演で映画化されていています。見たいような見たくないような、、、

主人公は語り部であり小説家の関口。謎を解くのは友人で京極堂という古本屋を営む陰陽師でもある中禅寺秋彦。その他レギュラー陣として霊感を持つ探偵榎木津礼二郎、刑事の木場修太郎と青木文蔵など。

とにかく長い小説で、文庫では1冊にまとめられており、本編だけで1,040ページを越えます。通常の文庫本1冊が300ページぐらいですから、ざっと3冊分の長さです。

事件はバラバラ死体事件、怪しげな宗教、引退した元女優の家族の女子高生が自殺したりと、様々な事件が同時進行で起こり、やがてはそれらがひとつに結びついていくという常道ミステリー。

ただし中身は前作同様かなりショッキングでグロなところがあり、恐がりと心臓の弱い人は夜に一人っきりでは読まない方がいいのかも。

犯人や事件のバックグラウンドは最後の最後まで謎が続き、イライラするぐらいなかなか明かされることがありません。ジックリと上質?なミステリーを楽しみたければお勧めですが、とんでもなく焦らされるので短気な人にはお勧めしません。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

犯罪 (創元推理文庫) フェルディナント・フォン・シーラッハ

2012年本屋大賞「翻訳小説部門」の第1位に輝いた作品で、著者はドイツの刑事事件専門の現役弁護士です。

「フェーナー氏」「タナタ氏の茶碗」「チェロ」「ハリネズミ」「幸運」「サマータイム」「正当防衛」「緑」「棘」「愛情」「エチオピアの男」の11編の連作短編小説です。

著者が働く弁護士事務所で扱った事件を元にして書かれていて、中にはかなり不思議で不自然な話しもありますが、当然ながら弁護士という立場上、被害者や加害者の個人情報を守るために、小説では大きく脚色をしているのでしょう。

「タナタ氏の茶碗」では、ある日本人ビジネスマンの屋敷が空き巣に遭い、金庫の中にあった現金と小さな陶器の茶碗が盗まれます。タナタ氏にとって盗まれた茶碗はとても重要なのもので、もし故買屋などに出てきた場合は最高額で買い取ることを約束します。

蛇の道は蛇で、それを知った悪党の親玉は故買屋を通じてその茶碗を盗んで持ち込んだチンピラを調べ上げ、タナタ氏の秘書に買い取りを要求します。するとその悪党は拷問の末に殺され、故買屋も同様に襲われます。それを知っ実行犯のチンピラは震え上がり、弁護士を通じてその茶碗を持ち主へ返却します。

そうした様々な犯罪をテーマにした話しが、関わった弁護士が語るという形態で続きます。

またドイツの警察や検察と弁護士のやりとりが、日本や映画などでよく知っているアメリカのそれとも多少違っていて、なかなか新鮮で面白く読めます、

★★★


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