リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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恥ずかしげもなく、まだほとんど実績をあげてもいない個人の名を冠したアベノミクスという成長戦略は、高度成長期やバブル時代を経験してきた(中年以上の)国民に、夢よもう一度と期待を持たせるのには効果がありますが、実のところ日本はそのような夢を追い求められる状況でないことは、少し経済や日本が置かれた立場に明るければわかりそうなものです。
以前にも「成長することの是非」を書いたことがありますが、今の日本の国力として長い目でみて経済成長させられるだけのパワーも資源も環境もありません。
ある特定の個人や業種や地域がほんの一時的に成長することはあっても、日本全体で見ればマイナス成長しかありません。
その主原因はもちろん少子化による労働者や消費者の減少と、高齢化による社会福祉や医療のコスト増大、そして財政赤字の三重苦からくるものですが、それ以外にも、戦後からずっと規制や保護策で守られ、従来は国内市場だけに目を向けていればよかった多くの国内企業の国際競争力のなさ、国民全体のグローバル教育の遅れなども影響しています。
人口減に対しては移民を受け入れて歯止めをかけると言う人がいますが、移民の受け入れに積極的だったヨーロッパ諸国を見ると、功罪それぞれあり、特に不況時には移民へのバッシングや弾圧というものがはびこり、それがテロや暴動の引き金になるケースもあり、予断は許せません。
また移民を受け入れると言うことは労働力と国内購買力の拡大を目指すわけですが、現在でも労働力は一部の業種を除き余り気味で、移民(労働者)を数多く受け入れることでさらに失業率が上がってしまうことや、それにともなう犯罪増加が懸念されるところです。
国内消費は移民が増えたとしてもその多くは本国への送金に使われるので、国内消費が大きく増えるわけではありません。
自動車や家電業界を見ても、すでに国内向け販売はどこも苦戦をしていて、利益の大半は海外で得られたものとなってきています。
つまり国内でビジネスが成り立つのはすき間や特定ニーズを狙う零細企業が受け持つエリアとなり、大企業が今後に渡って利益を得ていくためには移民労働者を安く国内で使うのではなく、直接海外へ出て行くしか方策はありません。
かと言って、国内のすべての内需が消え去ったわけではありません。
若返り術や難病克服など医療・バイオ分野、高齢者介護分野、健康食品や医薬品分野などは当然のこととして、その他にも高度成長時代に建設され老朽化した公共・民間施設やインフラの補修、団塊世代が70年代80年代に競って買いあさった一般住宅やマンションの修繕と建て替えなどは今後まさに成長分野でしょう。
しかしこれらの内需は中小零細企業の業績や個人の収入を改善させられるものではなく、逆に国や自治体が増税をして、勤労者が占める割合からすればわずか1%にも満たない大企業にその金をばらまくという構造のもので、それが国の成長の糧になるともとても思えません。
中にはバイオ技術でベンチャー企業を起こしたり、小さな地方の工務店から全国規模のリフォーム専業建設会社になっていくところが稀にあるにしても。
そしてもっとも国内の経済に影響を及ぼしてきた団塊世代が、ここ数年で順次年金生活に入ってきていて、今後中長期的に見ると間違いなく内需全体が一気にしぼんでいくことになります。
今はまだ団塊世代の多くは、退職金や雇用延長で得られた潤沢な個人資金が懐にあり、やれ高級車だ、海外旅行だ、世界一周クルーズだ、高級一眼レフカメラだ、韓流スターの追っかけだ、高級レストランだ、コンサートだ、フィットネスジムだ、市民大学で勉強だと元気いっぱいですが、あと数年もすれば、今までの消費生活から一転し、慎ましい生活を余儀なくされてくるはずです。それに高齢が進めば、購買欲は自然と衰えてくるものです。
本来なら、20代から30代の世代が、勉強、留学、バイクやクルマの趣味、旅行、スポーツ、恋愛、結婚、出産、引っ越し、マイホームと人生でもっともお金を使ってくれる年代なのですが、バブルの経験もなく、ずっと低成長下の環境で過ごしてきたこれらの人達の考えはいたって保守的かつ禁欲的です。もちろん所得が伸びないからという事情もあります。
それが結婚しない男女の増加や、結婚しても子供は作らない夫婦、多額のローンを敬遠してマイホームは持たず借家やシェアハウス住まい、趣味はネットや手軽な健康的なスポーツ、外食はファストフードや居酒屋、旅行も近場の日帰りなどで、趣味や恋愛にもお金はかけないというパターンが増えてきています。
そしてもうひとつ今の若い人には、高齢で身体が弱ってきた両親の介護の問題があります。親が認知症などに罹り、仕事を辞めたり残業のない非正規に変わり親の介護をしなければという人もこれからたくさん出てきます。しかしこれにはもうひとつの可能性があります。
それは少子化で一人っ子が多くなっていますが、その子供同士世代が結婚し、やがてその両親が亡くなると夫と妻のそれぞれの両親から遺産を受け取るという人も少なくないはずです。
どういう意味かと言えば、今の高齢者世帯の持ち家率は85%を超えており、将来その不動産と遺産がダブルで入ってくる可能性が高いと言うことです。そうした子供は自分で汗水垂らして働かなくても住む家はあり、おまけに人に貸せる家まであるという資産家になれます。これは今以上の格差社会を生み出すことになるでしょうね。
そうした社会環境の中で、増税で大きな権力を持つことになる役所や、既得権益をしっかり握ってさえいれば安心な天下り団体などは別として、国家全体で経済成長を目指すというのは、とてもじゃないですが、信じることはできません。
つまり今の政治や経済の中で「成長」と言うのは、単なる耳に心地いい、まやかしに過ぎず、それを軽々しくなんの根拠もなく言葉にする人は信じてはいけません。
個人が努力して成長したり、ごく一部の企業や業界が特需や先見性で成長することはあっても、日本経済全体が成長することはどう考えてもあり得ないのです。
日本がこのまま財政破綻してIMFが介入し、過去の一等国としての栄光は儚く消滅してしまうかと言えば、それも日本人の真面目さ、勤勉さからすると現実的ではなく、西洋列強国に周辺を脅かされながらも独立国家として明治維新をなしとげたがごとく、今度は「成長なき成熟国家」としてまったく新しい国のあり方を創り出せるのではないかと期待してます。
国民皆保険、新しい年金制度、失業者セーフティネット、起業家支援、規制撤廃、教育など世界の中でも高度な社会制度・福祉・医療と古い慣例や規制の完全撤廃などとともに、税金徴収の新しい仕組みを作り、それの使われ方を国民が監視できるシステムをワンセットとして考えます。
そして先進国はもとより、日本の文化、技術などに興味を持つ発展途上国からも日本への投資を呼び込むために、外国資本が進出したくなるような魅力ある環境整備、教育機関、研究設備、滞留資格緩和、タックスフリーエリアなどを作り、今後世界中で高齢化社会を迎える多くの国々に対し、見本となる国家システムを作り上げて、魅力ある国へと変貌させていけるものと信じています。
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貧困率やワーキングプアという社会問題があちこちで取り上げられるようになりましたが、実はこの貧困率にしてもワーキングプアにしても、その統計数値の根拠がまちまちだったり、定義が曖昧なままでの数値だったりしていてどうもすっきりしません。
とにかくイメージ先行のやはり言葉で「年越し派遣村」のように根拠がないものとなってきています。
というのも、貧困率の根拠となる貧困層とは、一般的に収入が全国民平均の半分以下の層、または各地の最低生活費を下回る収入しかない層を指しますが、前者の場合だと、同じ地域の中でも賃貸住宅費用に倍以上の差があることも珍しくなく、それぞれの地域で必要とされる生活費に大きく差があるわけで、全国あるいは地域一律では比べられないということがあります。
同じ東京都でも千代田区と小笠原村に住むのでは最低生活費って大きく違いますよね。
例えば巨額の貯金と投資用の不動産など資産をいくつも持っていながら、節税対策でそこから得られる収入は発生する経費と相殺し、ほとんど収入を得ていないようにすれば、その人は貧困層とカウントされるケースも出てきますが、保有資産が数億円という人が本当に貧困層か?と思ってしまいます。
また農家で、自分で作った米や作物を市場に出荷すれば1千万円の年収になるところを、自家消費したり、近所の牧畜業や水産業を営む家と物々交換で食品を得て収入は少ないとみなされば、毎日ステーキや伊勢エビ、新鮮取れたて自家栽培の無農薬野菜に新米コシヒカリを食べていても統計上は貧困層となります。同様に個人事業主の場合、本当の収入はなかなか捕捉しづらいですよね。
私の近所に住む年金生活の大地主さんは、所有している広い土地にでっかいマンションを建て、息子(小さな不動産会社を経営)に管理してもらっているという名目でタダ同然で貸し与え、そこであがる収益は息子の会社が丸々得るという親子で節税&相続対策をおこなっていますが、その大地主さんはもしかすると統計上は貧困層にカウントされているのかも知れません。
正規社員と同様にフルタイムで働いているにかかわらず、その収入が貧困層に該当する生活最低限以下の場合、ワーキングプアということになります。勤務は正規・非正規は問いませんが、時間が短いパート労働者は該当しません。
しかし上記のワーキングプアに当てはまる人でも、同居する親がいて、本来支出の中で多くを占める家賃、食費、光熱費、通信費などは親が負担してくれているならば、生活最低限の収入しかなくてもそれが全部自分の小遣いとして使えるならば貧困とは言えないケースもあるでしょう。
本来のワーキングプアと言えるのは、単独で生計を立てている単身世帯か、または働き手にはならない小さな子供や資産のない高齢者を抱えた世帯主で、親や兄弟などからの仕送りなど支援がない場合に限られるでしょう。
もちろん家庭が複雑だったり事情があって、希望しても親や兄弟と同居ができずに単身で生活をせざるを得ない人もいるでしょう。でもテレビの取材などに登場してくるワーキングプアを見ていると、その辺りの事情が見えてこず、単に自分のわがままで両親の家を出て、仕事がうまくいかずに転職を繰り返し、非正規でしか働けなくなりワーキングプアに陥っているのではないかと思われるケースが多いように見えます。
なぜそこまで貧しい思いをして、都会の真ん中で単身生活をする必要があるのか?って思わなくもありません。
そうした統計上の問題があることを承知した上で、貧困率やワーキングプアの実態を見ていきましょう。
まず、貧困率ですが、全国平均で見ると、1992年9.2%、1997年10.1%、2002年14.6%、2007年14.4%となっていて、特に1997年から2002年の5年間で一気に高まりました。
なにが原因かと聞かれると、推測ですが、1997年を象徴する漢字が「倒」という世相が象徴するように、大企業の破綻(日産生命、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券)などがあり、この年の前後から経済的に行き詰まっていく企業や個人が特に増えてきたのと、もうひとつは高齢化が進み、仕事を引退した人が増えてきたためでしょう。
高齢化が進み仕事に就けなくなると収入は年金だけという人や、年金がもらえない(現役時代に払っていなかった)人が浮上してきます。
国民年金しかないと地域にもよりますが生活保護費よりも少ないという人が出てくるのです。年金生活でも十分な貯蓄があれば楽な生活ができますが、貧困率にカウントされるのは収入においてですから、前述のように資産家が貧困層に入ることもあります。
次にこの貧困率は前述の通り地域によって違ってきます。
貧困率の都道府県別格差上位下位10位(2007年)をみると、もっとも貧困率の高い沖縄は29.3%、対してもっとも低い静岡は9.4%とおよそ率で3倍の開きがあります。
それにしても沖縄県ではおよそ3世帯に1世帯が貧困層というのは衝撃をうけました。もっとも家賃や食料費など生活関連費に本州の都市部とではかなり差があるということでもあるでしょう。
次に貧困層世帯は生活保護で支給される最低限度の金額に収入が満たない場合、生活保護を受給するという選択肢があります。
もちろん生活保護の場合は資産状況もチェックされますから、いま収入がないというだけでは受給できません。貧困層にはそうした一部の富裕層も含みますが、生活保護受給世帯数は時々発覚する不正受給がないとすれば本当の意味での貧困層=生活困窮世帯ということになります。
生活保護を受けている世帯の率が高いのは大阪、高知、北海道、青森、福岡の順です。逆に少ないのは、山梨、岐阜、長野、福井、富山で、大阪と富山を比べると、受給率で6倍以上もの開きがあります。
貧困率が一番高い沖縄は、生活保護受給率では全国で7番目で、次に貧困層の割合が多い高知は生活保護受給率でも2番目とこちらはほぼ一致していますが、貧困率3番目の鹿児島、5番目の宮崎は生活保護では13位と20位と中位にあり、必ずしも貧困率と生活保護受給率とが一致しないようです。
しかし一般的に貧困率が高いと、生活保護を受けている率も高いのではないかと言うことで、貧困世帯に占める生活保護世帯の割合を地域別で上位と下位をみたのが下記のグラフです。これは貧困世帯がちゃんと生活保護を受けられているか?という貧困補足率として見ることができます。
貧困世帯の中で生活保護を受けている率が高い上位は北海道、大阪、東京、神奈川、福岡の順となっています。しかしもっとも高い北海道でも生活保護が受けられているのは貧困世帯の21%程度です。
逆に貧困世帯でも生活保護を受給している割合が少ない地域は、福井、富山、山梨、長野、群馬の順となっています。最低の福井県は貧困世帯のわずか5%しか生活保護を受けていないという少なさです。これはどう考えればいいのでしょうか。
地域によって福祉事務所の生活保護相談窓口の対応に差があるとか、前述の通り、収入は少ないけれども資産家が多いとか、農家や個人事業主などをやっていて、収入は少なくても親と同居していれば食っていけるという人が多いとか。
最後にワーキングプアの統計です。前述の通りワーキングプアとは「生活に最低限必要とされる収入が得られていない(概ね)フルタイム勤労労働者」のことを指しますが、全勤労者数の中で占める割合がどのようになっているかを見ました。
参考にしたのは山形大学戸村準教授のレポート「年における都道府県別貧困率の推移について ワーキングプアを中心に」からです。
まず全国平均で見ると1992年に全勤労者の中でワーキングプア率は4.0%だったのが1997年4.2%、2002年には6.9%と急増、2007年には6.7%と少し落ち着きました※。
この6%という数字が一般的に見て高いのか、低いのか?という問題はありますが、フルタイムで働いても最低限の生活さえできないということは、先進国としてはあってはならないことでしょう。
※Wikipediaではワーキングプア率は1997年12.8%、2002年18.7%、2007年19.0%と上記と大きく開きがあります。これはどちらも「就業構造基本調査」を元に試算していますが、「世帯の収入の種類」の選択範囲の違いによるものと思われます。それだけ定義が曖昧と言うことです。
ワーキングプア率が最も高いのは、貧困率でも高かった沖縄で20.5%。その次が大阪、高知、京都、長崎となっていて、これは貧困率の高い地域とほぼ重なっています。逆に低いのは静岡、福井、富山で、福井以外は貧困率の低いところです。
概ね、その地域の貧困率とワーキングプア率は一致することがわかります。
ただ貧困世帯が多いからと言って、必ずしも生活保護受給率が高いかというと、前述したように、農業や水産業のようにある程度食料品に自家消費ができる環境にいるとか、あるいは生活保護が受給しやすい環境にあるかなども地域差があるようです。
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すでに様々なメディアでそのような報道がなされているので、知っている人も多いと思いますが、あらためて「増えつつある空き家」について検証してみます。
というのも私の家でも浴室など傷んできた水回りのリフォームを実施し、高齢化に対応すべく段差をなくしたりバリアフリーにしましたが、この家は高齢化社会と人口減の中、果たして今後資産価値はあるのだろうか?とちょっと打算的に考えたからです。
私は今のところは今後高齢になっても、この家に住み続けるつもりなので、資産価値があってもなくても関係ないのですが、いざというときには、家を売り払って静かな場所か、マンションのように保守メンテナンスや維持管理、防犯などに手間のかからない場所へ引っ越しを考えたときには気にかかるところです。
少し古いデータですが、2008年10月のデータでは国内にある総住宅数5759万戸に対して、総世帯数は4999万世帯で、差し引き約760万戸の空き家があると推定されています(総務省統計局平成20年住宅・土地統計調査)。
もちろん1世帯が別荘など複数の住居を保有し活用していたり、複数世帯が1軒の家やアパートの1部屋を共有して使っていたりすることもあるでしょうから必ずしも正確ではありませんが、これしかデータはないので。
この空き家と思われる割合を仮に賃貸住宅にあてはめてみると、空き家率は13.2%ということになります。そして直近の昨年2013年10月のデータは現在まだ未発表で、今年の秋頃には発表されると思いますが、空き家は5年前と比べ、世帯数の増加よりも増えているのは確実のようです。
まず空き家がなぜ発生するのかと言えば、
1)新築の家に移る(別の空き家へ移るだけなら空き家は増えない) 2)居住者が介護施設へ移ったり、亡くなり空き家となる(単身者の場合) 3)高齢の親などを別居していた家族が引き取る、逆に別世帯の家族が親の家に同居 4)新築が取り壊す住宅の数を上回る(高層化に建て替え部屋数が増えるなど) 5)別世帯同士が1軒の家に住み、部屋をシェアして同居する 6)世帯数が減る |
などが考えられます。
日本の人口はすでに2007年頃をピークとして減りつつあり、最近まで伸び続けてきた世帯数もとうとう2010年をピークに下がりつつあります(厚労省平成23年国民生活基礎調査)。つまり世帯数も1世帯あたりの数も減っているということです。
1世帯当たりの人員数の減少については、65歳以上の高齢者だけの世帯の割合が全世帯数の20%以上を占めるようになり、そのうちの半分ぐらいが独居となってきているためで、今後もさらにその高齢者が独居する割合は確実に増えていくことになります。
参考:平均世帯人員:平成元年(1989年)3.10人→平成23年(2011年)2.58人
高齢者世帯の割合:平成元年7.8%→平成23年20.5%
同居の複数世帯は別として、基本的に1世帯1家屋(集合住宅の場合は1部屋)が必要なので、空き家が増えていても同時に世帯数が増えていればその需要が伸びる可能性と資産価値はありますが、もうその見通しはありません。
あるいは需要の多い都市部の若者に人気の場所で、お洒落で値段が手頃なコンパクトタイプのマンションならばまだ需要は高いままあるでしょうけど。
空き家率が高まっている傾向があるということは、世帯数が増える以上に新築家屋が建てられ、入居者が見つからない古い家屋がそのまま残されていたり、多くの高齢者が新築マンションや家族の元へ引っ越しをしたり、あるいは故人となり、それまで住んでいた家がそのまま空き家として放置されているという事情があるのでしょう。
住宅総数と空き家数推移(1963年~2008年)
グラフからはこの45年間のあいだずっと総住宅数は右肩上がりで増えていき、空き家もそれに歩調を合わせた形で増えていきます。特に1993年以降から空き家が急に増加していきますが、ちょうどバブルが崩壊し、長引く不況が始まる頃と一致します。
首都圏に限られますが、昨年(2013年)の新築マンションは前年の23.9%も増え、その戸数は56,476戸にのぼります。(不動産経済研究所)。それに対する取り壊された戸数については統計がなく不明ですが、現状ではまだ新築の供給が上回っているようです。
需要から考えるといつまでこのような新築物件の伸びが続くかは疑問ですが、やがては「建てても売れない」「売れ残り物件が多い」となれば、改築や取り壊しが必要な古い建物と同数近くまで新たな供給が減ってしまう可能性があります。というか世帯数が本格的に減少し始めたらそうなる可能性のほうが高そうです。
空き家率が高い地域はどのような理由かというと、ひとつは人口が多い都会で、人の入れ替わりが激しい地域、かつ投資目的などで新築住宅が次々と建設される場所で、その地域の産業が落ち込んでしまった際に多く発生します。
そしてもうひとつは、これが一番大きい理由ですが、地方の限界集落など、高齢者が多く、前述の通り高齢者が亡くなったあとの家や、介護や通院のため家族に引き取られ、それまで住んでいた家が空き家となって増えていくケースです。、この場合は、その地域の高齢化率と深く関係しています。
空き家率が上位の都道府県は、山梨県、和歌山県、高知県、長野県、香川県の順となっています。一方下位は沖縄県、神奈川県、埼玉県の順です。
都道府県別の高齢化率(2011年データ)と比べてみると、空き家率が一番高い山梨県の高齢化率は24.8%で全国25位と中位ですが、2位の和歌山県の高齢化率は27.5%で全国6位、3位の高知県も29.0%で全国3位と高齢化率の高い地域です。
同様に長野県は11位、香川県は18位です。必ずしも現在の高齢化率上位の地域と空き家率は合致していませんが、比較的高齢化率の高い地域ほど空き家率も高くなっていると言えます。
あと考えられる原因としては山梨県、長野県は比較的古い別荘が多い地域で、それが持ち主不在の空き家となってカウントされている可能性が考えられます。
空き家率が低い沖縄県は、高齢化率でももっとも低い17.3%、次の神奈川県、埼玉県も高齢化率は低く、20.6%と20.9%で全国45番目(低い方から3番目)と42番目です。これらからも高齢化率と空き家率の関係性は明かでしょう。
ただし問題は今から10年後で、団塊世代が介護の必要が出てくる後期高齢者に入ってくる頃、都道府県の高齢化率にも変化が現れ、その頃にはこの構図が大きく変わってくる可能性があります。
というのも団塊世代の多くは地方から都市部へ出て、その都市の郊外へ移り住むようになったその先駆けです。親が住む実家から離れた核家族化が特徴です。
つまりこれからは地方よりもその団塊世代が多く住む都市部近郊のほうが高齢化の速度が増してきます。もし高齢化が空き家を増やす大きな要因であるならば、都市部近郊の空き家は今後高齢化と同じように加速度をつけて増えていくことが予想されます。関東圏で言えば、神奈川、千葉、埼玉、東京の二十三区外あたりです。
しかも都市部では親子二世帯住宅を構えられるほど大きな土地や家を持っている人はわずかで、高齢の親と同居する家族は土地の広い地方と比べて多いとは思えません。
それは高齢者が施設へ入居するか、亡くなるまでは老朽化した狭い家やマンションに住み続け、空き家になった後は、とても若い人が住める状態ではなく、建て替えるか売却するかそのまま放置というパターンです。
結論としては、都市部近郊を含め、高齢化していく地域ではやがて空き家率も高くなり、したがって不動産価格も下落傾向になります。一方若者が好む都心に近い一部の地域では、少ない空き家や土地を巡って取り合いとなり、不動産価格が上昇する場所が出てきますので二極化すると言えるでしょう。
親が残してくれた郊外の家やマンションは、いずれも築後40年50年となり、老朽化が進み、設備も古く、相続した家族は早々に業者に売却してしまうか、売れなくてそのまま放置されてしまう可能性があります。
投資の一環で賃貸マンションや賃貸住宅を持つことは、流行の先端を走る成功者というイメージがありましたが、今後これも様変わりしていくでしょう。世帯数も減少していくことにより、都心の一等地や若者の人気の場所でなければ、借金返済を考慮したオーナーが希望する価格では貸せなくなる時代がやってきます。
赤字を抱える行政機関も動きます。コンパクトシティ構想は限界集落や準限界集落を抱える地方の自治体が、そうした広範囲なところにバラバラで住む人達を1箇所に集め、そこの中に日常生活に困らないよう病院や小売店などを集約し、狭い範囲でインフラも整備し、コストを抑えてコンパクトな町作りをしていくというもので、すでにいくつかの自治体では実践しています。
現在は富山県や震災被害の大きかった東北の地域など地方都市に限られていますが、今後は都市部周辺の郊外においても、赤字財政の自治体が県内の隅々まで道路や橋、公園、病院、学校、上下水道、ゴミ収集などインフラ整備やサービス提供をおこない、どこに住んでも快適な生活がおくれるという行政サービスから大転換をはかり、あまり余裕資金のない年金生活者を1箇所に集めるコンパクトシティ造りをおこなっていく可能性があります。
その時に、それまで住んでいた郊外の家やマンションは、限界集落に残された古家と同様、将来値段が付くものではなくなってしまうのでしょう。
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実は我が家でもそうなのですが、世帯内単身者が急速に増えているそうです。
世帯内単身者とは、一時期「花嫁修行中」の「家事手伝い」そして「パラサイトシングル」とか呼ばれてきた社会人になってからも親や親戚の家で生活をともにしている独身者のことで、昔は女性にその傾向が強かったのですが、最近は男女に関係なく増えているそうです。
世帯内単身者 増え続け、30代前半では4分の1に(ビッグイシューPDF)
親もとに住む未婚の世帯内単身者の割合は、1980年から2005年にかけて、25~29歳では 24%から41%、30~34歳では8%から 25%に増え、年齢の高い35~39歳においても3%から16%に上がった。 |
その原因としては、ここ20年間、若者の収入の伸びは低く、家を出てひとりで生活するのは苦しいからと推測できます。
一般的に収入に占める家賃の割合は20~30%以内と言われていますが、実家に住めば、家賃分が浮きますし、家にお金を入れていても、光熱費を含む家賃の半分程度で済めば安いものと考えるのでしょう。
また親の実家に住むメリットはそれ以外にもたくさんあります。
都会や都市部郊外に住んでいる親の家だと仕事も遊びにいくにも不自由がなく、朝晩の食事や掃除、洗濯までやってくれる家に住む方が、楽でいいでしょう。田舎暮らしの親の実家だとそうはいきません。
私が就職した時代と決定的に違うのは、最初会社に入社したとき、新入社員全員(当時は男性だけ)が会社の寮へ入っての生活を求められました。社員数が50名未満の小企業だったに関わらずです。
自宅や実家が通勤圏にあっても最初の数年間は必ず全員が寮生活を求められました。以前はそういう会社が多く、自然と親や家からの自立や独立を求められました。
会社の寮に入り、昼も夜も休日も先輩社員と顔を合わせ共同生活をおくるなんて、今の若者には耐え難いことで流行らず、大手企業でも福利厚生費が削減できることもあり、自宅通勤できる人はできるだけそうさせる仕組みになっていると聞きます。
ユニクロなど特殊な一部の会社では、今でも新入社員はしばらく全員入寮させているようですが、そのような会社は稀になってきています。
数十年前の若者は、地方に住む親の家を出て、勉強も仕事もまた遊びにも好都合な都会で生活するためにひとりで住むというパターンが多く、企業も若手の社員を抱え込むため、また安い給料でも生活ができるように、さらに深夜まで働かせても大丈夫なように便利な場所に寮を完備していたところが多かったのですが、今は多くの親が都会に住んでいるのなら、わざわざ家から出る必要も、会社が経費を負担して寮を完備する必要もありません。
別に「社会人になれば、とっとと家を出て自立すべき」という意見に丸々賛同しているわけではないのですが、10数年前から急速に少子化となった今では「長男や長女イコールたったひとりの我が子」という家が多く、昔なら何人もの子供がいて長男だけが家を継ぎ、次男や娘は早々に家から追い出すというパターンがなくなってきています。
その結果、どういうことが起きる(起きている)かと言うと、
1)子供の自立心が弱まり、その必要もないので結果、結婚願望が薄れる
2)収入が途切れても食・住は保証されているので気軽に仕事が辞められる
3)自分で高い家賃を負担せず、頑張って高収入を得たいなど高望みしなくなる
4)親は子を過剰に甘やかし、子供の親離れとともに親の子供離れもできない
1)~4)の結果、ニートや引きこもり、親依存の大人になった子が増加してしまい、「このままじゃいけない!」とある日親が気がついても時すでに遅し、子に「家を出て働け!」と突然意見すると「キレられて逆襲に遭う」といったパターンかなと。
子供が娘の場合だと家庭内暴力はないにしても、親の小言を避けようと、親とは顔を合わせないよう生活パターンを変え、会っても口もきかず、自宅を避けるようにして外泊、夜遊び三昧という可能性もありそうです。
心配なのは、親が働いているうちはまだ収入もあり、家長としての存在意義もあり、ひとりやふたりを余分に養っていくことはそう難しいことではありません。しかし定年退職し年金生活に入ってしまうとそうはいきません。
それまで家にお金を入れず、自分の給料は自分のためだけに自由に使っていた同居の子供に、せめて食事代と光熱費ぐらいはお金を入れるように言うと、逆ギレのような反発を食うことになります。
多くの親世代は高齢化で健康に不安があり、家も築20~30年を超えて大規模な修繕の負担なども気になるところで、成人した子供のためにいつまでも使える余分なお金などないはずです。
さらにその親もやがては健康を害したり、介護を必要とするようになってきますが、その時、果たして子供達が献身的に親の面倒を見てくれるかというと、親の期待値とは違ってまったく怪しい限りです。少なくとも大きな期待はしてはいけません。
少子化で、一人っ子の子供が二人の親の介護を、一人っ子同士が結婚すると、二人で4人親の介護をしなければなりません。例えその気があっても、仕事を持ちながらであれば、とてもそんなことはできないでしょう。
結局、親がよかれと思って子供の世話を甲斐甲斐しくおこなっていいのは、せいぜい成人または社会に出るまでで、それ以降は、突き放し、お互いが自立して生計を立てるために、長子や一人っ子であっても一旦は家を追い出すのがいいように思います。
そうすることで、子供が世間の波にもまれ、精神的に強くなり、社会適応力も養われてくるでしょうし(堕落してつぶれてしまうリスクもありますが)、また一緒に住むパートナー探しや、結婚する意義、社会人としての責任感などが、少なくてもずっと自宅に住み親に頼り続けるよりはいいように思えます。
とは言いつつ、我が家にはもう働いている社会人が二人もいながら、なかなか追い出せずにいるんですよねぇ、、、どうすれば追い出せますかね?
【関連リンク】
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「スマート・マシーン(7)機械の自動化で人間の仕事の50%は消滅する!?」というタイトルのブログを読んで、確かに時代とともに消えゆく仕事と、新たに生まれる仕事がいくつもあることに気づかされます。そして現代ではITの活用によってその速度が加速度的に速くなってきているのかも知れません。
調査会社のガートナーが2013年10月に発表した調査では、2020年までにスマート・マシーンにより49%が雇用の影響を受けないとし、仕事が拡大するのが34%、失業するのが17%としています。 (中略) 調査会社のダビンチインスティティートでは、2030年に世界中の全雇用の50%、20億人分の仕事が機械化でなくなると指摘しています。 |
私が社会人になった23年ほど前は、大手企業では「電話交換手」「和文タイピスト」「キーパンチャー」はほぼ必須の職業として存在していました。特に公的機関への届け出書類が多い企業では、役員秘書までが和文タイプを扱えることが求められたりしていました。
また当時の商社や貿易会社には欠かせなかった「テレックスオペレーター」や、「カナタイピスト」、秘書の必修科目だった「英文タイピスト」といった職業や職能も今は消えてしまいました。
さらに中堅以上の企業では専任で受付(嬢)を置いているところが多くありましたが、現在では巨大企業以外、専用の受付で要件を伝え、取り次いでもらうということはあまりなくなりました。あっても総務部の仕事と兼任していたり、無人の受付から内線電話で直接連絡する方法がとられています。
一方、当時から新たに増えた職種というのは、、、意外となかなか思い浮かばず、案外少なかったりします。
つまり、ソロバンが電卓に代わり、その後パソコンや端末機に変化し、使うツールが変わっただけで、経理の仕事は経理で、営業の仕事は今でも営業として変わりありません。
もちろんWeb管理者やサーバ管理者、ゲームクリエーターのような新たな名前の技術職は生まれていますが、当時のプログラマーやエンジニア、汎用機オペレーター、デザイナー、シナリオライターなどの業務が、ネット上や対象を変えておこなう仕事に変化しただけともとれます。
昔の新聞社や印刷会社には、活字拾いのベテラン職人さんが必ずいましたが、現在は電子版組へと変わりました。しかしその活字拾いに相当する専門職はいまでも存在しています。
もちろん記者や編集者といった仕事は30年前と今とで、手書きしていたのがデジタルに変わったことぐらいでやっていることは今も昔もほとんど変わりません。
一番大きく変わってきたのはやはり製造業の現場かもしれません。
30年前までは、巨大な体育館のような工場の中で多くの工員が朝から晩まで黙々と仕事をしていたり、一部は機械化されてベルトコンベヤで次々と流れてくる部品を人が効率よく組み付けて仕上げていくような工程だったのが、現在そのようなシステムで動かされている工場はほとんどないでしょう。
80年代中盤ぐらいから工場へロボットの導入が進み、現在ではどうしても人間の代わりができない部分や、試作品など少ロット製作などがかろうじて残っている状態です。特に加工食品のオートメーション化技術については驚くべき進歩を遂げています。
さて、今後20年を考えたときに、どういう業界の職業がなくなるか?と考えると、今まではいわゆる第二次産業、主として製造業のオートメーション化が重点的に進められてきました。
しかし先進国の製造業においては行き着くところまで行ってしまい、次は第一次産業、つまり農業や林業、漁業といったところか、それとも残る第三次産業、サービス業ということになります。
職種で考えると、小規模な農家はやがてなくなり、大規模な企業経営農場と野菜工場などでオートメーション化され、農作業の多くは機械が肩代わりし、種をまく時期、給水量、温度などのコントロールはITが担うことになるのでしょう。
同様に個人事業としての漁師さんも減り、企業経営で完全自動化した養殖や組織的で効率的な漁がおこなわれる仕組みへとシフトしていきそうです。
街の電気屋さんが大手家電量販店に、文房具店が100円ショップチェーンやコンビニに、八百屋や魚屋さんがスーパーに駆逐されていったのと同じ構図です。
すでに建設現場では実用化されていますが、高層ビルを建てる際の建設ロボットが自動的に鉄骨や壁を組み立てて溶接していくシステムがもっと本格的に普及すれば、建設労働者の数が大きく減ってくるでしょう。
自動運転といえば、すでに砂や岩石の採掘現場や、大規模な農地では人間が操縦しない巨大なダンプカーや大型トラクターがGPSを利用して自動運転で活躍しています。すでに公道以外で自動運転が利用されているわけです。そう遠くない将来、輸送トラックやタクシー、バスも自動運転になるかも知れません。
東京臨海新交通臨海線を走る「ゆりかもめ」は8年も前から無人運行をしていてノウハウもたまっていることから、今後近い将来鉄道の多くは無人運転が主流になっていくことが想定されます。
交通事故が起きるのはヒューマンエラーによるものがもっとも多く、自動車、電車、船、飛行機の運転や操縦がやがて完全自動化されていくのは時代の要請でもあるでしょう。
翻訳家や通訳といった職業は、まだすぐにはなくならないでしょうけど、自動翻訳や自動通訳の精度が格段に上がると一気に過去の職業となる可能性があります。この分野はいつどこで誰がどのようにブレークスルーさせるか見物です。私の生きているうちには実現してもらいたいものです。
一方、日本国内において20年やそこらでは絶対になくならない、大幅な削減がない専門職は、、、
絶対と言うにはあまりにも世の中の変化と技術の進歩が速いので、なんとも言えませんが、私見では
・経営者
・高価な商品やサービスの販売員(安価な製品、サービスはセルフ・自動化されていく)
・財務、経理、税務スペシャリスト(単なる経理事務員は不要となる)
・エンジニア(導入、運用、保守など)
・コンサルタント(総合ではなくセキュリティコンサルなど特殊な専門分野)
・編集者(情報氾濫の整理役)
・コーディネーター(人と人、企業と企業をつなぐ役目や、物事をわかりやすくかみ砕いて説明したり紹介する)
・学校教員
・医者、看護師
・芸術家
・政治家
などでしょうか。
自衛隊員はどうかなと思いましたが、まだすぐにはなくならないものの、いずれはロボット兵士や無人機、無人戦闘車両、偵察衛星に置き換わり、武器も人が前線で利用する大砲や小銃から、何十キロも離れた場所から撃ち込む正確無比な誘導ミサイルなどに変わっていきそうです。
特に日本のように専守防衛だけを考えるなら、無人兵器だけでもかなりのことができそうです。しかしインフラが整っていない海外派遣や災害支援などでは臨機応変に判断できる職業人がどうしても必要です。
塾の講師や学校の教員などはすでにe-learningやオンデマンド授業などがあるので、高等教育には教員は不要かなとも思いますが、やはり初等・中等教育では少年少女の健全な育成に人の暖かいサポートと支援が必要でしょう。
両親が仕事と自分の生活で手がいっぱいになり、子供の育成が手薄になる分、逆に教員の重要性は増すかもしれません。
いずれにしても人は今後ますます多様な知識や技術を身につけておかなければ、それでなくても寿命が延び、年金資金不足から定年がどんどん延長され、学校を卒業してから50年60年と働かざるを得なくなります。
私の父親世代(大正の中・後期生まれ)が55才定年だったことを思うと隔世の感があります。
そして50年間ずっと同じ仕事が続けられるということは難しく、望むと望まないにかかわらず、転職や自ら事業を起こすなど、常々先を読む力がないと、せっかく苦労して身につけた技術や能力もわずか10年で陳腐化してしまい、中途半端な年齢で仕事を失ってしまうということになりかねません。
いやはやますます厳しい世の中になりますね。
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